日別アーカイブ: 2006/05/06

意外に眠くは無かった

美術館めぐり2日目。本当は朝イチで行くつもりでしたが、まあさすがに朝5時半まで漫画喫茶に居たので起きたのが10時ちょい前くらいでした。

余談ですけど、さすがに阿片窟ってのは行ったことありませんし大体この名前をシャーロック・ホームズくらいでしか見たことありませんが(笑)、何となく漫画喫茶に流れている空気ってそんな感じなんじゃないかって気がします。ぼーっと、なんとなく、だらっと漫画読んだりネット見たりゲームしたり。ジュースは大体どこ行っても飲み放題ですから、適当に見つくろって何となく飲む。知人に見られたら(見られることは無いけれど)何をどう言い訳しても言い訳にならない完全に無駄な時間。

そして、「それがいい」。

カネを払って楽しむ娯楽としては最安値に近い部類ですよね?王子の某漫画喫茶は夜中のコースなら個室5時間で¥1200(店の前で¥100引きのチケットばらまいてるから実質¥1100)。店舗によっては夜中5時間¥980とかもありますし。オモチャ屋の店頭でタダで遊べるゲームとかを除けば(笑)(中学生の頃は横浜駅の某オモチャ屋でしょっちゅう…)(つーか大人がやるな)(中学生ですら恥ずかしいだろう)、これより安いヒマの潰し方はあまり無いでしょう。「古本屋で特売¥100の本を買ってベローチェで¥150のコーヒー1杯でひたすら粘る」とかはあるでしょうが。夜中は無理だしな。

スゲー長い余談。

今日行ったのは、まず江戸東京博物館。ナポレオンのなんとかいう企画展には目もくれずに常設展だけを見にきました。とにかく常設を制覇したい。疲れていない頭と体であそこを隅から隅まで見たい。

…と思っていたんですが、意外に最後の方にあるものも見た記憶がなんとなく残っていたりして。色々抜けてはいたので補完する意味では行ってよかったとは思いますが。どうせまた色々忘れるだろうから年に2回くらいは見た方がいいかな(笑)。江戸時代のものばかりに目が行きがちですが、戦時中のものとか戦後のものなども価値のあるものです。

出たところでちょうど昼だったんで、せっかく両国ですから何か食ってこうと思ってウロウロして、一人でチャンコ鍋もねえなあとか諦めてまたウロウロして結局見知らぬラーメン屋に入り、とんでもなくまずいラーメンを食わされました(泣)。こういうときに限って大盛りがハンパじゃなかったりするんだ。どんなものでも残すのはシャクなんで一応食いましたが、アレのせいであの店に二度と行かないのは当然ですがラーメン自体見るのも嫌になってしまいました(泣)。どうしてくれる。

次、山種美術館。所蔵品の日本画から桜に関連したものを選んで展示されています。毎年この時期にやっているものですが、今回初めて行きました。見たかったのは東山魁偉・菱田春草・加山又造でしたが、その菱田春草の隣りにあった絵に目が釘付けになってしまいました。

上村松園。女流日本画家で、初の女性での文化勲章受章者だそうです。この人の描く女性の美しいこと。実に凛とした、(こういう比べ方をしたらかなりの人に怒られるでしょうが)原作版ローゼンメイデンの真紅のような美しさ。いわゆる美人画ですが、明らかに男が描く美人画とは違う雰囲気です。こういう女性像って男は逆立ちしても描けないんですよね。僕は基本的にエロが大好きな人間ですが、こういう女性の描き方も大好きです。あとでジュンク堂に行ってこの人の画集を買ってみましたが、解説を読むと一条ゆかりと同じにおいのする人です。シンが強いし、頭がいい。かと言ってクチでベラベラ主張するというのではなくて、作品で主張する。主張が作品になるのではなくて、作品から主張がにじみ出てくるような感じ。田嶋陽子のような醜い(ツラが、てーんじゃないよ)人じゃない。そして、技術も卓越している。こういう女性が僕は一番好きです。

いいものを見たと余韻を心に残しつつ、最後は初めて行く講談社野間記念館。旧社長邸を改築した美術館だそうです。ちょうど日本画の企画展をやっていたので。

…また場所が辺鄙なところで(最初から美術館にするために建てたんじゃないからしょーがないんですが)、地下鉄有楽町線の江戸川橋から歩いて15分くらい。途中からずっと上り坂のオマケつき。

たたずまいはさすがにもと社長宅だったと思わせる風情。実に落ち着いた雰囲気です。しかし、目黒の庭園美術館もそうですが、邸宅を改造した美術館てのは順路がスムーズに行かない。部屋で区切られているから当たり前っちゃ当たり前ですが。ガラガラだったし展示に使っているのは1階だけですからまあそれほどの不便ではありませんが、万が一大当たりの企画展とかやっちゃったらどうなるんだろうと思わせました。立地的にもネタ的にもそんなことは未来永劫無いでしょうがね(笑)。

今は日本画の展示でした。横山大観、河合玉堂、竹内栖鳳がほとんどで、後は講談社のかつての雑誌の表紙を飾った人達の表紙の原画(?)がズラリ。点数はそれほど多くは無かったですが、中にはいくつか目をひくものもありました。これで¥600は全く納得のいくものでしたが、やはり場所が悪すぎる…。

で、江戸川橋だったのでそのまま有楽町線で池袋に出て、↑にも書きましたがジュンク堂へ行って上村松園の画集(¥1000のちっこいの)を買い、ちょうど5時だったのでみつぼ寄ってくかとのぞいてみたら、連休は日曜まで休みだったので諦め、どこか一人でも入れる店ねえべかと考え、おおそういえば改札内に一軒バーもどきがあったじゃないかと思い出して行ってみました。大体池袋で飲むつーとここんとこはみつぼばっかりでしたから初めてです。これが最寄りの駅の改札内とかだったら毎日行ってたんでしょうがねえ。

カウンターで注文して先にカネ払って受け取る方式だと、追加注文しにくいよねえ(笑)。ビール1杯飲んで、ウィンナー盛り食べて、出ました。いや、お世辞抜きにうまかったしお値段も手頃でしたよ。ただねえ…行かない場所なんだよねえ…。ああ悔しい。何で神保町にああいう店ねえんだ。

で帰宅。明日で連休も終わりですなあ?。まあイベントの類は全て終わりましたから、あとはTOP絵のリオーネたんを描くだけです。プラド美術館展で王侯貴族の肖像画を沢山見ましたから、なんとなく肖像画風(あくまでも「風」よ)にしてみたいなという風にはなってきましたが。

ところで、ジュンク堂の絵画セクションを見てたら見つけてしまったんですが、かつて70年代?80年代に出ていた少女ヌード写真饅n寔なんてもう例の法律で絶対に古本屋ですら見られないと思っていましたが、復刊されたものもあるんですねえ。よく出来たな(汗)。何故写真集のセクションではなくて日本美術のセクションなのか。まあその辺にカラクリがあるんですかねえ。

ねむー

そんなわけで、「巨人の星」文庫版全11巻中5巻まで読んで帰ってきました。

まあ、苦難を乗り越え乗り越え感動の連続っちゃ連続なんですが、

その苦難を招いているのがことごとく「飛雄馬がチョーシこくから」なんですよね(笑)。「幼いときの猛特訓と天性の体で最初はうまくいく→チョーシこく→ライバルにしてやられる→苦労して解決する→今までの自分を反省する」ひたすらこれの繰り返し。正直このトシになって冷静に読んでしまうと全くこの主人公に感情移入できません。馬鹿なんだもん(笑)。そりゃとうちゃんや明子ねえちゃんの気苦労も耐えませんよ。

うってかわって

今日はやることが多かった日。

まず、美術館めぐり1日目。親が今日出てこられることになったので、国立近代と東京都美術館を今日にしました。まあこの辺の順番は別にどうでもいいし。

まず国立近代美術館「藤田嗣治展」
 ゴッホ展のときほどではなかったですが、館の外にまで行列。日本を追われるようにして結局フランスに帰化してしまった人ですが、こんな人気になってしまうとは草葉の陰でどんな思いでしょう。

点数は決して多くはなかったですが、年代別に分かれていてとても分かりやすかったです。最初のパリ時代、南米時代、日本帰国時代、太平洋戦争従軍時代、そして2度目のパリ時代。今まであまり意識して見たことが無かったですが、こうやって明確に分けられると結構描き方が違うものです。トシを取ればとるほどより細部にまで入った描写がなされるようになってきます。とても「老境に入った」ような絵ではありません。あそこまで絵が描けるようになるのは僕には到底不可能でしょうが、せめてああいう気力だけは見習いたいもんです。

僕もハダカの女と子供と猫ばっかり描いて暮らしたい(←藤田嗣治について世界でもっとも低俗な感想)。

次、東京都美術館「プラド美術館展」
…パス(笑)。正直あまり気に入りませんでした…。なんだか東京都美術館の企画展っていつもこういう気分になるな。唯一の例外はミュシャ展だけでしたか。どうも宣伝の割りにショボイんだよなあ。

その間昼飯食べたりなんだりして、次はPay宅へネット環境を直しに。ブロードバンドルータの調子がおかしいということで、色々調べたりして、その後、

まあ僕はコンピュータに詳しいですから、ちゃんとカネの力で解決しました(笑)。
(まあ見た限りあのルータは逝っちゃってたみたいだし…COREGAだしw…)

晩飯をご馳走になったりして、帰宅。

…の前に、本当は明日の夜にしようと思っていたんですが、今王子の漫画喫茶です。どうしても「カムイ伝」と「巨人の星」を読んでみたくなって。この辺って何かと評論の引き合いに出されることが多くて、で僕はビタ一文読んでいないもんですから押さえておいたほうがいいのかなと思って。

「カムイ伝」はここには無かったんですが、今「巨人の星」を読んでいます。とても最後までは読めそうに無い。ねむい(泣)。もう今の世では死ぬほど暑苦しい漫画ですが、それでもねむい。