今日はちょいと日記以外にここんところずっと思っていたことがあるので書く。
「させていただく」って、最近やたらと聞きません?TVで出演者(特に芸人)が「この番組に出させていただいて~」とか、社内の発表会なのに「発表させていただきます」とか、あちらこちらでやたらと。論外なのは「拝見させていただきました」とか。
なぜ最後のが論外なのかわかります?
謙譲語を二重に使っていますよね。「拝見」で充分へりくだっているのにお前はどこまで自分を低く見せるのかと。そこまでやるならボロ布でも纏ってきて頭を地面にこすりつけるくらいやんなさいよと。
要するに、謙譲語を正しく使えない人が多いんだなと。正しく使えないというか、使う必要もない「させていただく」が多すぎる気がします。
謙譲語ってのは、へりくだるタイプの敬語です。へりくだるというのは、自分を低く見せることによってその会話において相手を相対的に高く見せるということです。
「~の方」のあたりから思っていましたけど、「これつけときゃ失礼にならないだろう」って思ってません?違いますよ。敬語は本来相手によって必要なレベルがあります。そのレベルより低いことも失礼ですが、高いのも失礼です。本来高すぎて失礼になることを「慇懃無礼」といいます(慇懃無礼っていうとうわべだけ丁寧で実は…みたいなニュアンスで使いますが、元々の意味はこれです)。いや正直僕もこんなこと言いつつ正しい言葉使ってるかというとそうでも無いですけどw。
たとえ上司相手とは言え、社内の会議で「発表させていただきます」なんて言う必要あります?別に自分から発表の機会を懇願したわけでもないのに。
TVに出ている人間って、(今のところまでは)世間的には憧れの職業なのに、それが「出させていただいて」なんて言ったらショボくないですか?
「~の方」のときもそうですけど、とりあえず全部取っちゃいましょうよ。9割の場面においていりませんよ。いったん全部取ってから、どこで必要なのか考えたらいいんです。つけまくっちゃったらどんどん過剰になるだけです。