10/11 気仙沼~中尊寺

さて、帰ってきてから一日経って疲れも取れましたので、
二日目以降の日記を。ここからが今回の旅の本番。

最初は仙台から気仙沼へ向かいます。
本当は石巻に出たかったんですが、さすがに交通手段が
無いので仙台に戻って一泊してから、一ノ関経由で。

電車で行くつもりだったんですが、前の日に仙台駅から
ホテルまで歩いて行く途中に高速バスのターミナルがありまして、
バスもあるということが分かったので、
ちょうどいい時間があるようだったらバスの方がいいかなと。
何せ、バスなら乗り換えがないし。
あと、電車だと同じ路線を行き来することになるので
違う交通手段の方がいいかなと。

というわけで、朝6時起きで、宿の朝食を食べる。
ドーミーインはバイキングじゃなくて和定食ですね。
ビジネスホテルの朝食に関しては、チェーンじゃないところの
方がすごかったりしますね。

今まで泊まった中で一番は、宇都宮ニューイタヤと
青森センターホテルかな…どちらも凄まじいバイキングでした。
あれでどちらも安かったもんなあ。

7時前にはもうホテルを出てバスターミナルへ行ってみる。
ちょうど7:10に出発のバスがあったので、キップ買ってすぐ乗車。

結果的に今回は半分くらいバスに頼ることになりました。
もちろん津波で流されて電車が復旧していないことも
ありますが、元から電車よりバスの方が発達している
地域もあるんですね。

結局電車もディーゼルが多い上に山間部を通るところは
電車もバスも同じルートになるので、利用客が少ない
場合はバスの方が効率がいいんでしょうね。
渋滞もあまり無いでしょうし。

3時間くらいで気仙沼駅前着。
駅前はほとんど何もないんですね…。いやこれは震災関係なく。
おみやげ屋が一軒と、食堂が一軒、あと観光案内所。以上。

バッグを駅のロッカーに入れて歩き出す。
海岸までは歩いて15分くらい。そちらへ向かって行きます。
しばらくは、津波の爪あともほとんど見られなく、
そもそもここまで来たのかどうかがわからないくらい。

で、しばらく進んで、ある角を曲がったところから…
全く景色が変わりました…。

瓦礫は片付いたようですが、それ以外はほぼ「そのまま」。
人もまばら。ただ、自動車はかなり行き来していました。

自分の目でこういう現場を見るのは初めて。
やはり言葉を失います。
元に戻るのには一台どれだけの時間がかかるんでしょう。
そもそも、元に戻すのかどうかも…。

最初にたどり着いたのは観光線が発着する桟橋で、
当然観光船も休止中。

もっと先に進む。
漁をするための船はそこそこ停まっていました。
このあたりは、人の往来もそれなりにあります。

一軒、お魚市場という施設だけは営業していました。
海からすぐなのに建物が五体満足だったので、新たに
建てたんでしょうか?それほど全体が新しいようには
見えなかったんですが…。

あとは海沿いにはローソンが一軒、仮設店舗で営業していました。
この先も、旅の中で仮設店舗のローソンを何軒も見ました。
多分かなり重要な役目になっているでしょう。
コンビニはもはや社会インフラの一部ですから…。

しかし、今回の旅の中で見た仮設店舗で営業しているコンビニは
全てローソンでした。地域的なものか?

食堂もあったので何か食べようかとも思ったんですが
時間が早すぎました。もともと8:40くらいのバスに
乗ろうかと思っていたのが7:10に乗ってしまったので
早すぎるに決まってるんです。

30分くらい歩いて、駅前まで戻ります。
やっぱり、海から5分くらい歩くとそこからは建物が平気な
ように見えます。

3時間くらい滞在するつもりだったんですが、
よく考えたら町を見る以外にできることがないので
そんなに時間は必要なく…。

昼ごはん食べようかと思ったんですが
駅前の食堂以外に営業しているように見える飲食店が
なかったのでそちらへ。

普通にラーメンやら定食やらの店。
「気仙沼ラーメン」というメニューがあったので、
こちらを頼んでみました。

普通のしょうゆラーメンに、つみれが2つ。
結構おいしかった。ボリュームは少なめだったので
おにぎりも食べて。

食べ終わっても次の電車までに少し時間があったので
おみやげ屋さんに入って、店員のおばちゃんに
少しお話を聞きました。

そうしたら、海から5分ほど歩いたところより駅側は
何もなかったように見えましたが、そちらも津波には襲われていた
ということでした。残っている建物も一階部分はほぼ
浸水したようです。
まあその割には、今見る分にはそんな形跡は
どの建物もほとんど残っていません。
片付けたり清掃したりするのにかなり手間が
かかったことでしょう…。

沢山の人が今でも仮設に住んでいますし
暮らしも厳しいということです。
最近はあまりこういう部分を報道しなくなってきて
いるような気がします。

やはり、自分の目で見て、それを
こうやって伝えて皆が忘れないようにしないと
いけませんよね。
それが今回の旅の目的。

みんなも、三陸はまだ時間がかかることを
忘れないでください。そして
寄付したり、三陸のものを買ったりしてあげてください。

ちょっと買い物して、
大船渡線で一ノ関に戻ります。
気仙沼から釜石までバスで行けなくはないんですが
時間的に厳しいのと、釜石で宿が取れなかったのとで
一ノ関へ。

滞在時間が短かったので、一ノ関に着いても
まだ14時前。いくらなんでもあと半日宿でグータラするのも。

ということで、平泉に行って金色堂を見ることにしました。
電車の時刻表的に現地で2時間弱くらいしか居られませんが
まあ十分かなと。

一ノ関~平泉は電車で二駅。時間的にも10分かかりません。
駅から金色堂までは少し歩くんですが、バスが
あるからいいかなと思っていたら自分の目の前でバスが
行ってしまいました(;_;)。次のバスは一時間後。

まあ2km弱なので歩きます。大した距離じゃない。
途中の並木には、必ず一本に一つ蜘蛛の巣が。
そしてどれにも結構立派なジョロウグモちゃんが。
かならず木一本に一匹。決まりでもあるのか。

15分くらい歩いたら中尊寺に着きました。
ただ、境内がまた広い!!そして行きはずっと登り。

世界遺産が決まったからでしょうか、
平日なのに人たくさん。

本堂はかなり大きくて立派です。

金色堂は、別の建物で完全に覆われています。
そして、覆いの建物の中は撮影禁止なので
残念ながら写真はありません。

確かに建物の全てのパーツが金箔で
覆われて、建物自体はそれほど大きくはないですが
なかなかの壮観です。
そして、金色堂には奥州藤原4代の遺体が
収められているんですね。もちろん見られませんけど。

他にも様々なお堂があったり博物館があったりして
全部見たら時間ギリギリ。
バスがまたちょうどいい時間に来なかったので
タクシーで駅まで戻りました。
クルマだとほんの3~4分。

一ノ関に戻って、宿にチェックイン。
これもじゃらんで最後の一部屋だったんですよね…。
本当に綱渡りな旅だ。

駅前を一回りして、「番屋」というよさげな
居酒屋を見つけましたのでこちらで夕食。

なんとホッピーがある!もちろん注文。
でも、関東以外でホッピー頼むと必ず一般販売用の瓶
(黄色の紙ラベルが貼ってあるやつ)なんですよね~。
今のところ業務用ホッピーの瓶が出てくる北限は草津だな。

ホッキのサシミとサンマ塩焼きをいただきました。
このサンマが…!!!!
こんなおいしいサンマの塩焼き生まれて初めて食べたかもしれない。
脂が乗ってて、焼き加減も絶妙。
何気なく頼みましたが、ただのサンマでここまで感動するとは。
ちょうど一番いいときらしいです。

個人的にはサンマはサシミより塩焼きだなあ。

カウンターで飲んでいたんですが、隣のおばちゃん、さらに
その隣のおにいさんとお話しまして。

そしたら、おばちゃんは昔巣鴨で働いていたことも
あったって。何と。

何か東京のことよく知っているし、こっちはホッピー飲んでるし
あまり岩手まで来たという感覚はありませんでしたが
楽しい時間でした。

2時間ほど飲んで、コンビニ寄って宿に戻って
この日はおしまい。

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