10/12 釜石~宮古

3日目は、一ノ関から花巻経由で釜石、
さらに釜石からバスで宮古を目指します。

当初は釜石に泊まって宮古は4日目の予定でしたが、
宿が全く取れなくて、宮古で何とかホテルを確保できたので
この日のうちに宮古まで移動することにしました。

昨日の反省(早く着きすぎた)をふまえて、
この日はゆっくり出発。10:27に一ノ関を出て、
花巻で釜石線に乗り換え。釜石に13:21着。

宮古へ行くバスは14:40発なので1時間ちょいしか
時間がありませんが、町を見るだけならそれで十分だと
昨日分かりましたので、この予定で行動開始。

宿で朝ごはんは食べたけれど、一ノ関駅のホームに
立ち食いそば屋があるのを昨日確認しましたので
これは食べずにはおれない。

天玉そばをいただきました。おいしかった。
朝ごはんにそばもいいよね。

花巻まで東北本線で1時間。
かつて18キップで函館まで行ったことがあるので
ここは通ったことがあるはずなんですが、
まあ記憶にございません。
一ノ関も乗り換えで一時間くらい待ったはずなんですが
これも全く覚えていない…。もう10年くらい前だしなあ。
ここで40分ほど乗り換えの電車を待たなければいけなかったんですよね。
駅から出ることもできないのが。

で、釜石線に乗り換えまして快速で1時間半。

釜石の駅は、気仙沼と比べて随分と立派です。
駅前に大きな市場とモールみたいな施設がありますし。

これらの建物も、また駅正面には新日鉄釜石のかなり大きな
工場があるんですが、こちらも見た感じは全く問題がありません。

海のほうまで歩いて行こうと思ったんですが、
こちらはバスに乗るまでの一時間半では少し時間が足りないことに
気がつきまして。まあ、多分バスのルートが海沿いになるので
町を見るのはバスで行けるなと。

駅前の施設の中の食堂で昼食。
刺身定食をいただきました。イカがおいしかったなあ。

その後は、観光施設の中で少し買い物をして、
バスを待ちます。

10分くらい遅れてきて、少し焦りました。
何せ宮古の宿を取っているのに、大体の交通手段といったら
花巻に戻って、盛岡に出てそこからまた山田線…。
6時間くらいかかるわけですから。

まあ結局問題なくバスに乗れて、
道の駅やまだまで一時間。釜石から宮古までは
一本のバスでは行けなくて、この途中の道の駅で
別のバスに乗り換えなければならないんですね。

この釜石から道の駅やまだまでの道中の景色が…。
鵜住居(うのすみか)という地域を通ったのですが、
どうやら近辺で一番被害が大きかったところだったようです。

あたり一面、何もない。いや正確に言いますと
住宅の土台のコンクリだけが整然と残っている平野。

瓦礫は数カ所にまとめられていたので
本当に家の土台以外「何もない」んです。
瓦礫の山だったときも相当悲惨な有様だったでしょうが、
ありとあらゆるものが全てなくなってしまった現状も
かなりショックを受ける光景でした…。

このバスには、住人の方がたくさん乗っておられたので
写真は撮りませんでした。まあほぼ年配のおばちゃんばかり
乗っていたなかでこのオッサンが居ただけで十分
違和感あったと思いますが…。完全に不審者よね。

そして、その何もないところにポツリポツリと
バス停があって、おばちゃん達はそこで降りてゆくわけです。
どこかに仮設住宅ができているんでしょうが、
多分バス停から結構歩かなければならないのではないでしょうか?

皆さんが持っている荷物は、普通の買い物。
我々が近所のスーパーで買っているようなものを、
日に数回しか来ないバスで30分乗って
(さらに結構歩くのでしょう)買いに行っています。

そんな中でも、例の仮設のローソンが何箇所かはありました。
それ以外にも仮設の店舗がいくつか。
たまたま近所でこういう店舗ができた人はいいでしょうが、
それ以外だとこうやってバスに30分以上乗って
買い物しなければならないんでしょうね。

車もなくなってしまった家が多いでしょう。
元から車がないと生活できないような地域でしょうが
さらに厳しいでしょう。

1時間ほどで、道の駅やまだに到着。
ここで1時間待って、次のバスに乗ります。
ここらは高台にあるので、周辺の家々も含めて被害は
無かったように見えます。

ここまで見てきましたが、
「津波で壊れた家」はたくさんあれど、
「地震で崩れた家」は全く見ていません。
トタンでできているような相当オンボロの建物でも
普通に立っています。
一体日本の家屋はどれだけ丈夫なんでしょうか。

そして、そんな丈夫な建物を跡形もなく流してしまったこの津波の威力。

段々夕方になって薄暗くなってきて、
あたりは街灯もほとんどなく、ただただ暗くなってゆくんですが
遠くの方に明かりがぽつぽつと見えます。

道の駅やまだは、地元の特産品も売っていますが
普通の食料品も売っています。半分は地元のスーパー的
存在なのかもしれませんね。

キノコ類が非常においしそうでしたが、
さすがに今回の旅で生鮮品やかさばるものは買えない…。
しいたけとかビックリするくらい安かったので
欲しかったですが…。

次のバスが来るまでの時間、
道の駅の中で時間を潰すにも限界があるので
20分ほど外でぼーっと座っていたんですが、
ものすごく心細くなってきました…。

電車だと「ちゃんと来るだろう」と思うのに
バスだと「本当に来るんだろうか」という意識になってしまうのは
なぜだ。バスに失礼だな。

ちゃんと来ましたよ。

ここから宮古までまた一時間。

もうかなり暗くなってしまったので、
外の状況もほとんどわかりませんが…。

さっきのバスはほとんどが買い物帰りのおばちゃんでしたが
こちらは学生が多い。時間的なものかな。

18時頃、宮古駅前に到着。かなりの学生が途中で乗ってきましたが、
また途中で降りてゆくものかと思ったら、ほとんどの子が
駅前まで乗って来ました。またほかのバスに乗り換えて
帰ってゆくのでしょうか。田舎の通学は大変だな。

いや、自分も通学時間ということではあまりこの子達と
変わらなかったな…。むしろもっとかかってたか。

何とか確保できた宿にチェックイン。
どれくらいギリギリだったかというと、シングルが
取れなかったので「ツインデラックス」という
一番高い部屋しか取れなかったんですね。

僕にとっては半分が全くの無駄ですが、まあしょうがない。
この状況で二日前に宿が取れただけ御の字です。
これが無かったら盛岡まで行かなけりゃならなかった。

遅い時間なので、宮古を見てまわるのは当然明日。
とりあえず夕食。フロントのおねえさんに
近所のお店を聞いて、とある居酒屋へ。

宮古まで来たんですからもちろんサカナ。
ヒラメにイカに白子ポン酢。
一人で豪勢な夕食になってしまいました。
釜石の食堂もそうだったけど、イカが本当においしいなあ。
コレステロールがガッツリ増えそうな食事だ…。

宿に戻ったらもう疲れすぎて。

今回、行った町で何かできそうなことがあれば…と
思っていましたが、移動が多すぎてとても無理でした…。

とにかく、半年経った現状を見て、知らせて、
忘れないようにすること。

松島はカキの養殖棚が造り直されていましたし、
気仙沼でも漁船は結構停泊していました。

じきにまた三陸のおいしいものが食べられるように
なってくるはずです。ぜひ買って食べましょう。
できれば現地へ行って。

結局この日の写真は無いな…。

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